大相撲 令和6年(2024年)1月場所(国技館) 感想

2024年初場所は、まさかの照ノ富士の優勝でしたね。事前の稽古総見では、かなり精彩を欠いており、今場所は出場しない方がいいんじゃないかと、誰もが考えていたと思います。

事前の稽古不十分で、稽古総見でちょっと動いただけで、ぜいぜい息が上がっていたのがかなり印象的でした。

腰痛や、手術した両膝、あるいは糖尿病など、満身創痍の状態での優勝は立派です。流石横綱です。

7日目までに2敗になった時は、休場もありえると思いましたが、よく粘りましたね。その後、全て勝って13勝2敗。たいしたものです。

今場所は巻替えの技術など、技術の上手さが光っていたと個人的には思いました。

これで通算9回目の優勝。節目となる10回目にあと1つと迫りました。優勝10回は非常に大きな目安となる数字です。ここまで来たら、ぜひ達成してほしい記録です。

がんばれ照ノ富士 あと1つの優勝で、歴代の横綱の中でも優勝10回を成し遂げた名横綱と肩を並べることができます。


琴の若は優勝決定戦まで行き、存在感を十分にアピールすることができました。場所後の「大関」昇進は確実らしいです。すでに取り口に大関の風格が出てきていますね。

お父さんの成し遂げられなかった「大関」を見事手に入れました。新しい日本人のニューヒーローが誕生しました。

というのも、大関貴景勝が今場所、古傷の首を痛めてしまい休場しています。個人的に首は限界に来ていて、いつ引退してもおかしくない状況だと思っていました。

日本人最強の大関が居なくなってしまうというピンチに救世主のように現れたのが琴の若なのです。もちろん、貴景勝にも頑張ってもらって、2大大関としてこれからの「大相撲」界を引っ張って行ってほしいというのが理想です。

さらにその上にもう1つの番付横綱があります。最高峰の横綱を目指してこれからも精進して行ってほしいと思います。

霧島の綱取りはなくなりました。11勝4敗では来場所にもつながりません。また一から出直しですね。

期待の若手も育っています。新入幕の大の里ですが、11勝4敗。敢闘賞受賞です。石川県出身ということで、ファンの応援も多かったように思います。元気を届けられたんじゃないでしょうか。将来が楽しみです。


元「寺尾」錣山親方」が逝去されました。まだ60歳。若いです。非常に残念です。
不整脈が続いていて、入退院を繰り返していたとのことでしたが、心臓ですね。お相撲さんは本当に寿命が短いです。

元「豊真将立田川親方錣山部屋を継承するようです。弟子たちは今場所よく頑張りました。「寺尾」の教えを守り、これからも稽古に励んでほしいと思います。

出棺の時に、沿道に詰めかけたファンからの「寺尾ありがとうー!」という大きな声が印象的でした。私も同じ気持ちです。ご冥福をお祈りいたします。

大相撲 令和5年(2023年)11月場所(九州) 感想

今年(2013年・令和5年)一年納めの九州場所は、なんと言っても「貴景勝」の綱取り場所でしたが、成績は九勝六敗。全くダメでしたね。

 

大関の成績としても所謂「クンロク」では、よくないです。最低二桁が大関としての合格ラインでしょう。上に向けてまた一から出直しですね。

 

優勝したのは、大関の「二代目霧島」。十三勝二敗は立派な成績ですし、来場所は「霧島」が綱取りの場所となるでしょう。

このまま「横綱」まで一気に駆け上がるのか、どうなるでしょうか。とても楽しみです。

 

熱海富士」は先場所に引き続いて、今場所も最後まで優勝争いに絡む大活躍でしたね。取り口を見てても、緊張感は感じられず、自らの相撲道に精進している様子が伺えます。好印象です。このまま成長していってほしいですね。何といっても、まだ21歳。若いです。「敢闘賞」を受賞しました。

 

琴ノ若」は、関脇で十一勝四敗。千秋楽、勝てば「敢闘賞」受賞のプレッシャーの中、見事勝ちました。立派です。このお相撲さんは、一皮むけたような気がしますね。「大関」への起点となる成績を上げて、今後が楽しみです。お父さんが越えられなかった大きな壁を越えるチャンスをモノにできるかどうか。

 

宇良」が前頭筆頭で勝ち越してますね。まだ分かりませんが、来場所は三役昇進の可能性が高いです。あの体で大したものです。千秋楽取組後の顔は何を考えていたのでしょうか。何かを達観したような賢者のように見えました。聞いてみたいです。

豊昇龍」が「大関」として十勝五敗。まずまず合格点と言えるのではないでしょうか。ただし、この地位で満足する力士ではないでしょう。おじさんの「朝昇龍」のように「横綱」に上がるには、優勝争いに絡んでいかなければならない。とすれば、あと二つ三つ上乗せする実力が必要でしょう。ここで満足してはいけません。そういう運命の力士です。

個人的には体重が、あと10kg程度必要かなと思っています。それで安定感が増して、押されにくくなるでしょう。

 

休場した横綱照ノ富士」は、腰の状態がかなり悪いようです。果たして今後の復帰はあるのでしょうか。注目しているところです。

 

一年納めの九州場所は、大関霧島」が土俵を締めて終わりました。大きな波乱はなかったですね。「熱海富士」が先場所に続いて優勝争いをしたのが印象的でした。

 

来年の初場所は、一月十四日初日です。楽しみです。